近年、ゴルフ人口の減少、社会経済動向の変化や個人消費の減少などの影響によりゴルフ用品業界は厳しい経営環境が続いています。一方、運送業界では慢性的なドライバー不足と、労働時間等法令順守の強化、さらには昨今のネット通販の急増にかかわる宅配事業の採算悪化などが経営を圧迫、大手運送会社の運賃値上げ要請が増加しています。このような内外の環境変化の影響を受け、日本ゴルフ用品協会（JGGA）会員各社の物流コストも増大傾向にあり、１社でのコスト削減には限界がきており、業界全体で知恵を出し仕組みを作り物流コストを削減に臨みました。

これまでメーカー各社が得意先（小売店）にそれぞれ送っていた荷物を提携運送会社が集約し、各店舗への配送を行う仕組みです。JGGAではこの事業を「ゴルフ共配便」と命名しJGGA推奨事業として2016年2月より取り組んでまいりました。当初は集中化によるコスト効率向上を図り出荷先を関東地区の量販店を対象にスタート。2018年4月からは配送地域を全国に広げ、配送先も全業態に拡大し本格運用を開始、出荷量も増えコスト削減効果も着実に実現しております。

「ゴルフ共配便」の大きな特徴は、同じ店舗に出荷した一日の出荷数量を合算し、複数個口が累積して安くなる料金システムです。2020年度からは、現在運用中の梱包ごとに個別に計算する『個口料金制』に加え、参加企業の商品特性（重量や大きさ）や、出荷ボリュームの実態を踏まえた一回の出荷先に対する荷物の量をまとめて計算する『重量制』の二つの料金体系を計画中です。

【料金・重量等は事例です】

１．営業日：月曜日～金曜日（休日、祝日は除く）
２．集荷時間：原則１８時まで
３．配送時間：原則翌日配送、時間指定は不可。
４．対象貨物：１梱包：原則重量5㎏まで結束時も5㎏までとする。5㎏超の場合は別途対応。
５．対象先：個人宅配を除く、全国・全業態のゴルフ用品取扱小売店舗（館内配送手数料は実費請求）

ゴルフの共同配送はCo2削減を通して地球温暖化の改善に貢献します

経済産業省及び国土交通省が実施している「グリーン物流優良事業者表彰」において、
ゴルフ共同配送は持続可能な物流体系の構築に顕著な功績があった取組が評価され
ゴルフ共同配送事業は令和2年度「グリーン物流パートナーシップ会議特別賞」を受賞しました。